スペインといえばバルセロナ、マドリードに並んで、サン・セバスティアンも言わずと知れた街。大西洋のビスケー湾に面し、フランスの国境にほど近い、バスク地方にある世界一の美食の街だ。
ここですべきは、迷う余地もなく、バル三昧。食い倒れ。
夜のサン・セバスティアン
サン・セバスティアンについてホテルにチェックインし、身軽になったら、バルが立ち並ぶ旧市街へといざ出陣。
8月下旬、午後8時半でもこの明るさ。
夜は長い。

旧市街の狭いエリアに、バルがひしめきあっている。
どのお店もだいたい開店は20時前後。スペインの夕飯は遅いようだ。
溢れんばかりに人が押し寄せている店舗がいくつかあり、一目で人気店かどうかがよくわかる。せっかく来たなら人気店に入りたいという気持ちはあるが、8時半の時点で店内は超満員。カウンターのピンチョを覗くのがやっと。ましてや身長の低い日本人に勝ち目はない(泣)

お店に入るも、手を高く伸ばして写真を撮るのがやっと。
注文できずに諦めた。
ここは戦場だ。
のどもカラカラ、腹はペコペコなので、カウンターに少し空きのあったお店を一軒目に選んだ。

相方はビールを注文、私はこの地方の名産チャコリを注文。
いつもなら迷わずビールだけれど、ここはスペイン、バスク地方。
チャコリは、この地方名産の微炭酸白ワインで、この辺りでしか飲めない。飲まないわけにはいかない。それも、酔っ払ってしまう前に(笑)
ワイングラスに上品に注ぐのではなく、高いところから、しかもウイスキーを飲むようなグラスに、ドボドボと注ぐのが特徴。(お兄さん、スマイルありがとう。)
色々なピンチョに目移りするも、食欲をグッとこらえ、ピンチョ2本と1杯で二軒目へ。

店によっては、カウンターに並ぶ食材を調理してもらうことも可能。
こちらでオーダーしたのが、グリーンペッパーのソテー。

オリーブオイルでソテーして、軽く塩が振られているだけのこのシンプルなタパスが、驚くほど美味しい。(たいして期待していなかったので、ちゃんとした写真がない。泣)
サン・セバスティアンに行ったら、騙されたと思って是非オーダーして欲しい一品。ペッパーと言っても全く辛くないのでご安心を。
後日、この味を求めてバルセロナのバルで注文したら、そんなに美味しくなくてガッカリした。
続いて3軒目。
そろそろ食べておきたいのが、こちら。
ハモンセラーノ。
こんなに盛られて、パンもたっぷり付いて来て10€ほど。
4軒目へと向かう道中の写真が、この日のラスト一枚。

12時近くなると、流石に人も少なくなる。この時間に残っているのは、本当の飲兵衛だけだと思う。
当の私も、テロンテロンになって宿に戻って就寝。
食べ飲み疲れて、ベットに倒れこむように眠った。
朝のサン・セバスティアン
夜が長い分、朝も遅い。
目覚ましもかけずにたっぷり眠って、起きたらいつものランニングへ向かう。
朝8時半で、まだ朝焼けが見れた。

秋がもうすぐそこにあることを感じさせる、並木道。

昨夜の人だかりはウソのような、朝の旧市街。

ほとんどの店がクローズしている中、数店舗は朝から営業している。
そうそう、旅人には本当にありがたい。

旧市街を駆け抜け、ビスケー湾に面した標高123mの丘、モンテ・ウルグルを駆け上がる。頂上にあるモタ城からは、サン・セバスティアンの街とラ・コンチャ海岸を見渡せる。

8月下旬のラ・コンチャ海岸は、静かでゆっくりできそうだ。

昼のサン・セバスティアン

昼前になると、少しずつお店がオープンする。
できたてのピンチョが、カウンターの上にずらり。お店によって全然違うピンチョが並んでいるので、夜に引き続き、ランチに食べるものも、迷いに迷う。
やっと決めて席に着くと、地元のおばちゃまが目の前に座って新聞を読んでいた。

そして、片手には赤ワイン。
コーヒーより、ワインやビールが安いこの地域では、それが正しい選択だ。
サン・セバスティアンへの行き方
【最寄り空港】ビルバオ空港