ここ、サン・セバスティアンが世界一美食の街と言われる所以は、人口8万人の小さな街にミシュラン三ツ星店が3店もあること。
サン・セバスティアンに到着すると、三ツ星レストランを予約していく必要なんてないと思うほどに、どの店に入っても驚くほど美味しいお酒と食事にありつける。
1店につき、お酒1杯と1品。そんな風にサクッと何店舗もハシゴするスタイルは本当に楽しい。
・・・と言いつつも、せっかくここにいるのであれば、ミシュラン店を経験したい。
そこで色々と検索。
条件は、(世界一周中のため)ドレスコードなしである程度の服装で入店できるカジュアルなレストランであること。そして、滞在中の旧市街からアクセスが良いこと。この2点。
そんなレストランあるのか?と半信半疑で探していたところ、ありました!それも旧市街のど真ん中に。
気取らないミシュラン店「Bodegon Alejandro」
滞在中の宿から徒歩10分の場所だったので、予約もせず、ランチ開店時間に合わせてレストランへ。

平日のランチタイムだったので、予約なしで入店。
しばらくすると予約客が続々と店内に、ほぼ満席状態。開店とともに行って正解○
アラカルトメニューやシーズンメニューもありましたが、女子二人では二皿でお腹いっぱいになってしまうので、迷わずテイスティングコースをワインのペアリングとともに注文。
テイスティングメニューとワインペアリング

6品のコースに、地元ワインのペアリング。もちろん単品で飲み物を頼んでもOK。
まず運ばれてきたのは、こちらのフレッシュなトマトジュース。

魚のイラストが描かれた紙の内側には、コースメニューが記されている。こんな一工夫あるお洒落なメニューにも、テンションが上がる。
そして、グラスに注がれたのは、チャコリ。
チャコリとは、スペイン北部のバスク地方で生産される、地酒のようなワイン。微炭酸で爽やかな酸味があり、スッキリとした味わい。軽くて飲みやすい。サンセバスチャンに来たら、必ず飲むべき一杯。
チャコリと一緒にいただくのが、コース一品目のこちら。
アンチョビと野菜のラタテュイユ、ミルフィーユ仕立て

アンチョビのしょっぱさで、チャコリがすすむ、すすむ。アンチョビをそのままミルフィーユ仕立てにするなんて、ヨーロッパならではの前菜。
続いて、
スロークックドエッグにマッシュドポテトとコンソメのソース

とろーりした黄味がポテトに絡みついてくる感じ 、美味しいに決まってるよー!
ペアリングのワインは、こちらもバスク地方のピノ・ノワール。

マグロのフィレステーキ

カラメル色に炒めたオニオンとレッドペッパーのコンフィとともに。
ペアリングの白ワインは、リオハ(RIOJA)・ワイン。

リオハはここサンセバスチャンから少し内陸に行ったリオハ州を中心とする、スペイン一有名なワインの産地。また、スペイン内で特選原産地呼称(DOCa)に認定される産地は、リオハともう一ヶ所だけ。バスク地方だけでなく、スペイン旅行中にリオハ・ワインを見つけたら、飲む価値アリ。
そして、待ってました!!お次はこちら。
熟成肉のステーキ

牛の旨味が凝縮された熟成肉のステーキ。
まずは一口そのままで肉の旨味を味わって、次の一口は添えられてるガーリックソースとともに。
食べ応えのあるガッツリお肉なので、3切で十二分。(熟成肉のステーキはどこでも、とんでもなくでっかいのが出てくるので、このくらいの量で食べれるのは正直嬉しい。)
ソースと一緒にサイドに添えられているのは、マッシュドポテトのフライ。このポテトフライ、中は空洞でパリパリ。味だけでなく、食感も楽しめる。
実は、ビルバオ空港からサンセバスティアンに向かうバスの中で一緒になった地元民におすすめされたのが、肉料理。海に面した街なので魚介類が美味しいと思いきや、地元では熟成肉をはじめとした肉料理が人気なんだとか。このレストランで、美味しいお肉が食べれて喜びもひとしお。
もうここまで来ると、お腹はパンパン。(このお肉、空腹状態で食べたらもっと美味しかっただろうな〜)
ステーキと一緒にいただいたワインはこちら。もちろんリオハ。

ああ、お腹いっぱい。
と思っているうちに運ばれて来たのはデザートワイン。

そして、別腹のデザートタイムがスタート。
フレンチトースト、チーズアイスクリーム添え

カリカリにキャラメリゼされたフレンチトーストと、さっぱりしたチーズアイスの相性は抜群。ペロリと食べれてしまう。アラカルトで注文する際にも是非とも注文したい一品。
そして、お次は
桃のソテー、バニラアイスとアーモンドソース添え

まさかの、デザート2連発。
もうこの日は、お腹が空くことはありませんでした(笑)
こんなに充実したコースで、たったの46€。
ワインのペアリングは17.5€。
こんなに安くミシュラン店の料理と地元ワインが楽しめるのは最高!
食後にカフェ・コンレチェを追加オーダー。

一緒に出て来た可愛らしい木箱に、美味しい焼き菓子が。
食べたかったけど、お腹にその余裕はなくごめんなさい(泣)
バル巡りもいいけれど、サンセバスチャンに行った際には「世界一の美食の街」たらしめるミシュラン店も、是非。
【DATA】
Bodegon Alejandro
住所:Fermin Calbeton 4, 20003 San Sebastian – Donostia, Spain
電話番号:+34 943 42 71 58
営業時間:Lunch Time 13:00~15:30 / Dinner Time 20:00~22:30
HP:http://www.bodegonalejandro.com/
トリップアドバイザー:https://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g187457-d1116938-Reviews-Bodegon_Alejandro-San_Sebastian_Donostia_Province_of_Guipuzcoa_Basque_Country.html